高専カンファレンスin宇宙のはなし #kosenconf

ハァイ!着る毛布をいつ着ようかタイミングをはかっている方,みぃです.

10/20(土)に筑波大学で開催された高専カンファレンスin宇宙に参加してきました.
実は,はじめはあまり興味がなかったのですが,会場が筑波大学に変更になったのを知り,「うちの大学でやるならちょっと見に行ってみようかなー」くらいのノリで参加しました.
宇宙に興味があるか?と問われたら「特に興味を持ったこともないし,興味がないわけでもないなー」という感じだったのですが,宇宙に関わるいろんな方々のお話が聞けて,ちょっと宇宙に興味が出てきました.

基調講演

基調講演では,豊田高専OBの山中さん,明石高専OBの小畑さんがそれぞれ,関わっている宇宙開発についてのお話をしてくださいました.

山中さんの講演「日本における有人宇宙開発」

まず,講演のキーワードとして,

  • 中庸
  • 思考停止しない
  • 物理法則は嘘をつかない

の3つを挙げ,これらのキーワードに絡めながら,宇宙開発の現場に携わっている自身のお話をしてくださいました.

普段見るニュースやドキュメンタリー番組では知ることのできないような,濃い内容だと感じました.
以下は,講演を聞きながらメモしていた,印象に残った内容です.間違ってメモしている可能性もあり.

  • アメリカの大統領が変わると国際宇宙ステーションの方針も変わるので,作りかけていたものを新たな方針に沿うように作り替えたことがあった
  • 国際宇宙ステーションについて,日本は「きぼう」の提供,「こうのとり」による物資輸送で,「きぼう」の実験環境の半分と宇宙飛行士の滞在の権利を得ている.貢献して参加という形.
  • 誰も動かしたことのないものを動かすという難しさ.誰も知らないから,自分で調べて考えるしかない(研究っぽいなあと思った)
  • 宇宙空間での運用になるので,求められる仕様はかなりきつい.地上で宇宙空間の環境を再現するのはすごく大変なこと
  • インターフェースが超重要である.
    • Interface Control Document: 2者の境界の定義の約束事
    • End to End 検証.日本が独自に,徹底的にやった検証.センサーで表示された値は,本当の値を別の値に変換されて出てきた値なので,真の値と,表示された値は絶対に同じものではない(←これ超重要なこと)
  • 有人宇宙開発の安全保証.あらゆる危険の原因を列挙
    • 列挙した原因に対する制御を要求→「想定外」はない.代わりに「諦め」はある
  • 自分のやっていることは自分で説明できるはず.でも,それは本当に説明になっている?言い訳になっていない?かを一度問いなおすことが大事

小畑さんの講演「AstreXと超小型衛星」

宇宙開発合同会社AstreXの社長である小畑さんは,超小型衛星開発に関してお話をしてくださいました.
超小型衛星の開発のお話や宇宙開発全般に関しての現状と展望を聞くことができました.
以下はメモの内容です.

  • AstreXの業務内容は,超小型衛星開発,超小型衛星の評価基準構築(評価基準がないので作る),電子機器開発
  • 宇宙の定義は学問領域によって違う.工学での定義のほうが一般的である.宇宙開発は,宇宙空間を役立てる,人間の探究心を満たすため,機器を送り出したり,人間自身が宇宙へ出ていく.宇宙開発は宇宙利用である
  • 宇宙開発は国家プロジェクト
    • 失敗が許されない(税金の無駄遣い).でも,宇宙開発は誰もやったことないこと.それを失敗するな!というのは無茶な要求
    • 失敗できないので,システムが大きく,複雑に.開発が長くなる.管理が官僚ぽくなる→成功しても成果が時代遅れ.新しい発想がダメになる.成功しかしてないので,経験不足につながる
  • これからの宇宙開発は成果がでてなんぼ.顧客が評価する.ほしいときにほしいものが安く手に入る
    • 求められるのは,効率化,高機能,低コスト化
    • 問題点は,宇宙を利用したビジネスが少ないこと(国家によるインフラがほとんど).ビジネスになる需要がない→超小型衛星への期待.超小型衛星だと,短期間,低コストで開発できるので,投資へのハードルが低くなる
    • 利用アイデアがまだ少ないし,コンテストでアイデアを集めても宇宙の必要性がなかったりするので,難しいところ,らしい
    • 将来利用するために,今から準備をしておく.作れる体制,作れる技術,作れる人材の育成.これが超小型衛星による宇宙開発のミッションである
  • 「夢のために今日なにやったの?明日なにやるの?」に答えられるようになること

質疑応答メモ

  • (小畑さんへの質問)超小型衛星(だっけ?)にエネループ単4を使ったのはなぜか?
    • リチウムイオン電池は扱いを間違えると爆発するので,ニッケル水素充電池を選択
    • ニッケル水素充電池だと,エネループやエボルタがある.エネループのほうが低温でも使えるので,エネループを選択した.
    • (単4を使った理由は聞き逃してしまいました)
  • (お二方への質問)宇宙開発に携わるときには,やはり英語は大事ですか?
    • (山中さん)国際的なプロジェクトだと大事.資料やプロジェクトにかんするやり取りで必要になってくる.ただし,日常会話は身に付けられない.
    • (小畑さん)超小型衛星は,日本がイニシアチブをとっているので,あまり大事じゃないかも.超小型衛星に関するカンファレンスもほぼ日本語.個人の素質も関係あるかも.使っていれば身に付きます.

一般講演

一般講演では,5名の方の発表がありました.が,専門的すぎてついていけないものも残念ながらあったので,理解できて印象に残ったものの感想をば.
会場で配布されたタイムテーブルには発表者のフルネームが書いてあったのですが,フルネームやtwitterIDを公表してよいのかどうかわからないので,タイトルだけ挙げます.

宇宙系高専生のための鹿児島旅行ガイド(仮)

鹿児島高専の方の発表.まずは,鹿児島から来たということに驚き.
種子島や内之浦は高速船やフェリーで行けますとのこと.アイショップ,エブリワンというローカルなコンビニがあるそうです(ファミマもある).
初心者には内之浦よりも種子島のほうがおすすめだそうです.内之浦陸の孤島なので車が必要とのこと.まるで,つくばみたいですね.
種子島は公共交通機関がないことはないし,見学場所が広いし,公式イベントが充実してるんだそうです.あと,ロボティクス・ノーツ聖地巡礼ができるみたいですよ.

宇宙×○○Part1

今回の高専カンファレンスin宇宙の実行委員長さんの発表.
宇宙と趣味のカップリングを考えてみよう,というお話でした.以下は発表で出てきたカップリング例.

  • 宇宙と音楽
  • 宇宙と料理(調理法)
  • 宇宙とお酒
    • 土佐宇宙酒.ソユーズで打ち上げられた酵母で作られた
    • 宇宙で育てた麦で作ったビールもある
    • 宇宙で飲めるビールがある
  • 宇宙とガーデニング(いろんな植物を宇宙で栽培.宇宙庭を作っているらしい)
  • 宇宙と能(能舞「宇宙」.宇宙で撮影された映像をつかった)
  • 宇宙と落語(宇宙理論と落語の融合.こういうサイエンスの伝え方もあるのかーと思いました)
  • 宇宙と芸術(無重力による芸術.筑波大の逢坂先生がやってましたね)
  • 宇宙と機械加工
  • 宇宙と就活

懇親会

懇親会で宇宙に関わる人たちとおしゃべりをして,宇宙にはこういう分野の人たちが関わっているんだ!という発見と,宇宙と関係ない分野なんてない!という気付きがありました.

後者に関しては,高専カンファレンスin宇宙に参加するまで,自分の分野って宇宙とはまったく関係ないよなーと思っていましたが,山中さんの講演や,実行委員長さんの発表にあった,「誰も知らないこと・やったことのないことである」,「宇宙と自分の身近なものを組み合わせて考えてみる」というように,関係ないと最初から決めつけてはいけないということに気付くことができました.

最後に

高専カンファレンスin宇宙の開催スタッフのみなさま,ドラ娘さん,発表者のみなさま,参加者のみなさま,お疲れさまでした!
とっても楽しかったです!

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